« Japan Windows Server : Hyper-V Server R2 Release Candidate 公開 | メイン | デザイナー目線でのFlash vs. Silverlight(2) »

2009年05月09日

Linq to XML 入門その1 (XML文書の作り方)

準備

これから数回に分けてLinq to XMLの基礎的な使い方についてまとめていきます。

これらの記事に書かれているコードは特に明記がない場合は以下の環境で試験をしています。

  • Visual Studio Team Systeme 2008 Team Suite SP1
  • .NET Framework 3.5 SP1
  • Windows Vista Ultimate x64 ENU

また特に断らない限り使用するプロジェクトテンプレートはコンソールアプリケーションです。

Visual StudioはTeam Suiteを使っていますが、記事に書かれている内容はC# Express Editionでも問題ないはずです。

注意点

これからの記事では入門と言っておきながら、Linqの詳細な仕様や、XML自体の説明はしません。

Linq to XML各クラスの細かい説明はせずに、実際に最低必要だと思う事のみコードと説明をしていくので、各クラスが持つメソッドやメンバーの詳細についてはMSDNライブラリを参照してください。忘れなければ記事中に適宜リンクしていきます。

まずはこれが無くっちゃ始まらない

   1: using System.Xml.Linq;

忘れずにusing句でLinq to XMLの名前空間を呼び出しておきましょう。また、Visual Studioのソリューションエクスプローラで参照設定を確認し、System.XML.Linqの参照設定がない場合には追加します。

最も単純例

最も簡単にXMLのデータを作成し、コンソールに表示させたいと思います。

   1: var x = new XElement("Name", "Tadahiro Ishisaka");
   2: Console.WriteLine(x);

ここでは単純にNameという1種類のエレメントを持つXMLデータを作成し、コンソールに表示させています。

XElementというクラスがLinq to XMLではXMLエレメントを表すクラスになります。

ちなみにLinq to XMLの各クラスは頭にXがつきます。

出力結果はこうなります。

<Name>Tadahiro Ishisaka</Name>

次にXMLのエレメントに属性(Attribute)を追加してみます。

   1: var x = new XElement("Name", new XAttribute("ID", 99999), "Tadahiro Ishisaka");
   2: Console.WriteLine(x);

今度はXElemntクラスのコンストラクタの中でXAttributeクラスを初期化し、IDという属性とその値として99999を追加しています。

出力結果はこうなります。

   1: <Name ID="99999">Tadahiro Ishisaka</Name>

NameエレメントにID属性が追加され、その値が99999となっているのがわかると思います。

また、このコードはXElementクラスのAddメソッドを使用して、以下のように記述しても同じ結果になります。

   1: var x = new XElement("Name", "Tadahiro Ishisaka");
   2: x.Add(new XAttribute("ID", 99999));
   3: Console.WriteLine(x);

ここまでで、今まで.NETでXMLデータを処理されてきたかたには、かなりコーディング量が減って、楽にコードを書けていることがわかると思います。

XML文書の作り方

XML文書を作る

XML文書(XML Document)を作っていきたいと思います。

Linq to XMLでXML文書を表すクラスはXDocumentクラスになります。

では早速XML文書を作ってみたいと思います。

   1: var employees = new XDocument(new XDeclaration("1.0", "utf-8", "yes"),
   2:     new XElement("Employees",
   3:         new XElement("Employee", new XAttribute("ID", 99999),
   4:             new XElement("Name", "Tadahiro Ishisaka"),
   5:             new XElement("Address", "Shizuoka")),
   6:         new XElement("Employee", new XAttribute("ID", 88888),
   7:             new XElement("Name", "Taro Asou"),
   8:             new XElement("Address", "Fukuoka"))));
   9:  
  10: Console.WriteLine(employees.Declaration);
  11: Console.WriteLine(employees);
  12:  

このコード例はXDocumentクラスのコンストラクタですべてを終わらせようというコードです。正直この程度であれば問題ありませんが、これ以上大きなXML文書を扱うには美しい書き方とは言えません。

途中に出てくるXDeclarationクラスはXML宣言のクラスです。

このコードの実行結果は以下のようになります。

   1: <?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="yes"?>
   2: <Employees>
   3:   <Employee ID="99999">
   4:     <Name>Tadahiro Ishisaka</Name>
   5:     <Address>Shizuoka</Address>
   6:   </Employee>
   7:   <Employee ID="88888">
   8:     <Name>Taro Asou</Name>
   9:     <Address>Fukuoka</Address>
  10:   </Employee>
  11: </Employees>
ノードごとの書き込み

先ほどのコードを、コードとしての見通しをよくするためにノードごとにXML文書に追加していく形に改めます。

   1: var employees = new XDocument(new XDeclaration("1.0", "utf-8", "yes"));
   2: employees.Add(new XComment("社員名簿"));    //XMLコメントの追加
   3: employees.Add(new XElement("Employees"));   //Root Elementの作成
   4: //1ノード目の追加
   5: XElement temp = new XElement("Employee");
   6: temp.Add(new XAttribute("ID", 99999));
   7: temp.Add(new XElement("Name", "Tadahiro Ishisaka"));
   8: temp.Add(new XElement("Address", "Shizuoka"));
   9: employees.Root.Add(temp);
  10: //2ノード目の追加
  11: temp = new XElement("Employee");
  12: temp.Add(new XAttribute("ID", 88888));
  13: temp.Add(new XElement("Name", "Taro Asou"));
  14: temp.Add(new XElement("Address", "Fukuoka"));
  15: employees.Root.Add(temp);
  16:  
  17: Console.WriteLine(employees.Declaration);
  18: Console.WriteLine(employees);

1行目でXML文書クラスのインスタンスを作成します。XML宣言を表すXDeclarationクラスのインスタンスはXDocumentクラスのコンストラクタの引数に渡してあげないと行けません。あとからXDocumentクラスのAddメソッドで追加することは出来ません。(実行時エラーになります。)

2行目ではXML文書にXCommentクラスを使ってXMLコメントを追加しています。この部分先ほどと異なります。

3行目でこのXML文書のルートエレメントを作成します。

5行目以降で1ノード目の追加、11行目移行で2ノード目の追加をしています。

このコードの実行結果は以下のようになります。

   1: <?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="yes"?>
   2: <!--社員名簿-->
   3: <Employees>
   4:   <Employee ID="99999">
   5:     <Name>Tadahiro Ishisaka</Name>
   6:     <Address>Shizuoka</Address>
   7:   </Employee>
   8:   <Employee ID="88888">
   9:     <Name>Taro Asou</Name>
  10:     <Address>Fukuoka</Address>
  11:   </Employee>
  12: </Employees>

XML文書の保存と読み込み

せっかくXML文書を作る事が出来たので、保存してみます。

XML文書を保存するにはXDocumentクラスのSaveメソッドを使います。

   1: //先ほどのコードから続きます
   2: employees.Save(@"C:\Emplyees.xml");

保存されたXMLファイル。

image

ここでは最も単純に文字列で保存先指定をして保存しました。

そのほかにも、XMLWriterに渡して、非同期で書き出す方法、TextWriterに渡して、同じく非同期で書き出す方法、書き出し時に空白を削除する・しないのオプションがあり、詳しくはMSDNライブラリで確認してください。

それでは、書き出したXMLを読み出したいと思います。

XMLファイル・データの読み込みにはXDocumentのスタティックメソッドであるLoadメソッドを使用します。

   1: Console.WriteLine("\n//XMLファイルを読み込みます。");
   2: XDocument ReadedEmployees = XDocument.Load(@"C:\Emplyees.xml");
   3: Console.WriteLine(ReadedEmployees.Declaration);
   4: Console.WriteLine(ReadedEmployees);

実行結果は省きます。

LoadメソッドもSaveメソッドと同様にオーバーロードされたメソッドがあり、URI指定によるXMLの読み込みやXML Reader, TextReaderからの読み込みがサポートされており、詳しくはMSDNライブラリで確認してください。

以上で簡単にXML文書の作成とその読み書きについて説明しました。

次回はLinqを使った基本的なXMLデータのクエリ方法について説明したいと思います。

出来るだけ遠くない時期に書きたいので、その時はまたよろしく。

参考図書:

Essential LINQ (Microsoft .Net Development Series)
Essential LINQ (Microsoft .Net Development Series) Charles Calvert

Addison-Wesley Professional 2009-03-18
売り上げランキング : 167060


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.isisaka.com/blog/mt-tb.cgi/3152

コメント

 

コメントしてください




保存しますか?


                 あわせて読みたい
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
このブログは、次のライセンスで保護されています。 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.